主婦ではなく主夫で辛かったこと

これまで仕事をしていた人が主夫になって気付いた主夫の辛いところを3回に分けて書きましたが、どれも男女差はなく、主婦の方も同じことだと思います。

では、主婦ではなく主夫ならではの辛いところはあるのか、ということですが、私が生活しているシリコンバレーでは正直あまり感じません。

と言うのも子供の送り迎えにお父さんがきているケースは少なくないですし、平日昼間に食料品を買っている男性も少なくないのです。おそらく、多くの方はフレックスだったり在宅勤務で、私のような完全な主夫は少数派だと思いますが、周囲の目はほとんど気にならなかったです。しかし、これが日本だったらどうだったでしょう?よく、平日に公園で子供を遊ばせていたら職務質問をされたという話を聞きます。また、毎日男性が家にいたらご近所で変な噂を立てられかねません。そういう意味ではダイバーシティが浸透しきったシリコンバレーだからこそ、主夫独特の辛さはないのかもしれません。

 

では、日本人コミュニティの中ではどうかというと、これはその人の性格によるのでしょうが、私はあまり気になりません。現地校の日本人ママや日本人向けの学習塾のママとは、当然挨拶はしますし、時間があれば若干の立ち話もします。ただ、積極的に私にコンタクトを取ってくる方はなかなかいないのが現実です。私としては丁度よい距離感なのですが、子供の友達関係が悪化してしまうとかわいそうです。

私の子供たちは、幸いにも現地の友人が多く、あまり日本人と遊びたいとは言わないので問題ありませんが、お子さんが日本人とプレイデートしたいのに約束できないとか、他の日本人ママ同士でプレイデートの約束をしていてうちの子だけ呼んでもらえないとか、そういう状況があったらかわいそうですよね。そこは、普段から多少の雑談をして最低限のつながりは確保しておいた方がいいと思います。

ただし、知り合う日本人は基本的に主婦ですので、男の日本人の友達ができにくいというデメリットはあります。主婦の方と友達になって一緒にランチに行ったりすることもありますが、男の飲み友達もやっぱり欲しいなぁと思います。

まとめると、シリコンバレーという場所の特異性もあり、主夫としての特別の辛さはありません。ただし、男友達は作りにくく、その点だけが辛いところです。

 

主夫の辛いところ③

主夫の辛いところ③では、少し②と似ていますが、主夫業務には区切りがなく、評価もされないということを書きます。

会社で働いていれば、ほどんどの場合、契約期間やプロジェクトであったり月次や年次で何らかの業務の区切りがあると思います。

しかし、主夫業務には区切りがありません。もちろん、自分で一ヵ月ごとに区切りを設けて気持ちを入れ替えるとか、自分の中でのリズムを付けることはできると思います。でも、やはり対外的にはっきりわかる区切りがあるのと、それがないのとは全然違うと感じてしまいます。やっぱり、人は目標があった方が頑張れるということだと思います。

1日の中でも、長期間で見ても区切れなく続いていき、ほとんどがルーチン化してしまう業務ってどう思いますか?会社での業務がルーチンワークだけでそれが何年もずーーーーと続くと思ったら。。。

さらに、主夫業務は他人から評価されにくいです。そもそも評価の対象になっていない感じです。ほとんどがルーチンワークなのですから、まぁ、そうなりますよね。

例えば、今まで作ったことのない料理を作ったとしましょう。それを普通の夕食として出して、気付いてもらえたらいい方です。大概は気付かないでしょう。いつもより綺麗に掃除した場合も同じです。ほとんど気付かないでしょうし、気付いても普通はなにも言わないですよね。

さらに、主夫業は頑張ったからと言って見返りが得られるものではないですよね。普通、対外的な仕事では成果をあげると収入が増えたりポジションが上がったりしますが、主夫は収入もポジションもないですからねー

どうでしょうか。ずっと続く評価されない見返りもないルーチンワーク。なかなか辛いと思いませんか?

主夫の辛いところ②

主夫の辛いところ①では、コミュニケーションを取る相手が子供だけだとストレスが溜まるっていう話を書きました。主夫(主婦)業務の辛いところ②は、休みも終わりもなく周りに振り回されるというところです。

 

これは当然といえば当然なのですが、家事や子育てはシームレスに続いていきます。会社で働いている方の勤務時間は、原則として1週間40時間、1日8時間と決まっています(労働基準法第32条)。もちろん、これを超えて働いている方は多いと思います。しかし、やまない雨はない、開けない夜はないのと同じように、終わらない仕事はない!と言っても過言ではないでしょう。

ところが、主夫の場合寝ている時間以外は勤務時間なのです。いや、子供が乳幼児なら授乳やおむつ替えで連続3時間以上寝られないとか、幼児だと何度も子供に起こされ、「トイレに行きたい」「鼻血が出た」「おしっこ漏らした」「怖い夢見て眠れない」等々、寝ている間でさえ細かい業務が降ってくるのです。

 

これは土日祝日も変わりなく続きます。むしろ休みの日には子供たちに特別なことを求められるため、業務量が増加します。子供がいる家庭では、休みの日に普段行かないような場所に行ったり、普段作らない料理を作ったり、普段しない遊びをしたりする方が多いと思います。これには下調べ、準備、片付けが必要です。

特別なことをやると洗濯物が増えたり、洗い物が増えたり、家の中が汚れたりしますよね。つまり、休みの日には特別なことをやって時間がかかる上に普段よりも多くの家事業務が発生します。

言うまでもなく、主夫には有給休暇もありません。主夫業務は手を抜こうと思えば楽をできる点も多々あります。ですので個別の業務を見ればさほど大変ではないかもしれません。しかし、これが一日中、休日もなしでずーーーーーーっと続いていくとストレスが溜まっていくわけです。

 

さらに、絶えず続いていく業務の中で、家族の都合に合わせる場面が多く、振り回されがちというのも辛いところです。これはある日の夕食時にあった会話です。

兄:ドレッシング取って~

妹:牛乳お替り~

兄:このドレッシングじゃなくて昨日のやつちょーだ~い

妹:牛乳こぼした!

このわずかなやり取りでテーブルと台所を3往復し、雑巾を取りに行って床を拭いて雑巾を洗うという業務が発生です。こんな感じのことが1日中続きます。

 

いや~~。。。書いてたら辛くなってきました。。。

主夫の辛いところ①

私が主夫になり3年が過ぎました。3年も経つと慣れてきて、外で働いていたころとの比較もできるようになったと思います。

 

よく、働くのと主夫はどっちが大変かと聞かれますが、答えは「人によって感じ方は違う」です。人それぞれ得意不得意や好みがあるので当然ですね。

それでは話が終わってしまうので、サラリーマンを15年ほどやっていた私が、主夫になって感じた主夫の大変なところを、完全な私の主観でいくつか書いていきたいと思います。今回はその1回目です。

 

私が一番キツイと思うのは、コミュニケーションを取る相手が基本的に子供っていうことです。

大人相手で、しかもビジネスの関係なら、お互いの状況を理解して論理的な思考でコミュニケーションを取る割合が圧倒的に多いと思います。しかし、子供相手にそんなことはできません。例えばこんな感じです。

私:「週末は出かける予定があるから、宿題を先にやっとこうか」

息子:「なんで?」

私:「......今、理由言ったよね?」

息子:「やだ」

ビジネスに置き換えるとこんな感じでしょうか

私:「朝のミーティングの内容を部長に報告したいから、議事録をメールしてください」

部下:「なんで?」

私:「......今、理由言ったよね?」

部下:「やだ」

まあ、ありえないですよね。子供相手だとこのレベルのやり取りが繰り返されるわけです。

当然、話す内容も子供レベルです。政治経済の話はできません。ドラマやバラエティ番組の話もできません。学校で休み時間に何をしたとか、レゴで何を作ったとか、おやつは何がいいとか、そんな話が基本です。一つ一つを見れば、どうということはないのです。でも、これだけが何日も何か月もずっと続くと本当にストレスになってきます。

主婦の方は井戸端会議が長いとか、仕事から疲れて帰ってきたら奥さんからオチのない話をずっときかされるとか、そんな話を聞いたことはないでしょうか。私も主夫になってようやくその理由がわかりました。主婦の方は話の内容が大切なのではなく、大人とコミュニケーションを取ることそのものを求めているのではないでしょうか。少しでも大人とおしゃべりしないと精神が保てないのです。ですので、話をすることそのものが目的化し、意味がない会話に見えたり、オチがないと言われたりするのではないでしょうか。

さあ、主婦(主夫)と雑談してみましょう。きっと感謝されます。

シリコンバレーから行く日帰りの旅 ~Uvas Canion Country Park~

さて、コロナ禍での夏休みに行くことができた日帰りの旅ですが、今回はUvas Canion Country ParkとSunset State Beachについて書いてみます。

まず、Uvas Canionですが、シリコンバレーの東南の山の中にあり、私の家からは45分程度でした。2020年7月現在、駐車場はネットでの予約制。料金は1台6ドルでした。

ハイウェーを降りて山道をクネクネ。途中、ターキーを飼っている牧場がありました。

うちの子供たちは、この夏の日帰り旅でここが一番気に入ったようです。

理由は、沢遊びができるから!

日差しジリジリと暑いのですが、日影が多く、なにより小川の水が冷たくて気持ちいい!

水着とサンダルでバシャバシャと水に入って小川を遡っていきます。すると、3メートルほどの滝があり、子供たちは滝に打たれてはしゃいでいました。

 

 

次に、Sunset Beachですが、こちらはシリコンバレーの南側、Santa Cruzの先にあるビーチで、私の家からは1時間弱でした。駐車場は予約なしでも大丈夫でした。料金は支払ったとは思うのですが、いくらだったか覚えていません。。。

ビーチは空いていて、コロナの感染リスクは低そうな感じでしたが、ほかのビーチと比べて特徴があるわけではなく、ここでなくても別にいいかなというのが感想です。

シャワーなどもないので、家に着くまで車の中でちょっと気持ち悪いかもしれません。

 

そんなわけで、今夏に行った日帰り旅行の中では、Uvas Canionが一番のおススメです!

米国の学校生活~First day of school編~

長い夏休みも、終わってみればあっという間ですね。

うちの子の学区では、もともと8月20日から学校が始まる予定でしたが、先生方の準備が必要という理由で8月24日からに延期されました。今年はコロナの影響でいつのもように学校に通うことはできません。まず、年間通して学校には行かず、オンラインで学習できるクラスが地域全体で新設されたようです。うちは再開を願いつつ、通常の学校に登録しました。

地区の規制でオンラインのみでの新年度となりましたが、下の子が今年から小学生。緊張と嬉しさが混じって、普段着ないようなワンピースを着ていました。学校には行かないんですけどね。

昨年後半では、各教員がそれぞれZoomミーティングをスケジュールして、オンラインで課題を提出したり、紙のピックアップが必要だったりクラスごとにバラバラでしたが、どのクラスも自習が中心だったようです。今年は、通常の学校のスケジュールと同じ、朝8時半からすべてのクラスがZoomミーティングを行うことになりました。うちは、上の子と下の子を別々の部屋にして、初日ということもあり私が行ったり来たり監視していました。

上の子は先生の指示を聞いて自力で作業ができますが、1年生には難しいようで、事前に受け取っている教材の束からどの教材を使うのか見つけられない様子。私がプリントを出してあげました。画面を見てみると、椅子でグルグル回っている子、犬とじゃれてる子、妹が画面に写りこんでる子等々、教室内で同じことをやったら完全に学級崩壊という感じでした。1年生は昼前にZoomでの授業は終わり、午後は自習とのこと。先生も、生徒たちが教材を見失っていることに気付いたようで、明日どの教材を使うかメールがありました。

上の子は4年生なので、Zoomでも不自由なく授業を受けていたようなのですが、このぐらいの年になると生徒間でチャットをしたり、カメラをオフにしたり、1年生とは違う問題が発生しますね。3日目に、チャットに使ってはいけない言葉を書いた子が、先生に見つかってZoomから退出させられたそうです。おそらく、校長先生から両親に連絡があると思います。

Zoom中心の授業がこのまま軌道に乗っていくのか、自習中心の学習に戻ってしまうのか、様子を見ていきたいです。

シリコンバレーからの日帰りの旅

コロナの感染拡大が止まりませんね。

夏休みだというのにどこも行けません。

こんな時は今まで行っていなかった日帰りで行ける人口密度が低そうな場所に行ってみよう!

 

と、いうこどで、夏休みに出かけた場所を3つほど書いてみます。

①Muir Woods National Monument

②Uvas Canyon County Park

③Sunset State Beach

 

 まず、この3つの中で一番知名度が高いと思われるのがMuir Woods National Monumentです。National Monumentは日本でいう国定公園に該当します。Muir Woodsは、樹齢の長いレッドウッドの森として有名な場所です。

私が行った2020年7月時点では事前にネットでの予約が必要でした。直近の週末は埋まっていましたが、2週間後の週末を予約できました。

場所はサンフランシスコの北にあり、シリコンバレーから行くとゴールデンゲートブリッジを渡って山道をクネクネ登ると到着します。コロナ禍の影響で渋滞もなく1時間弱で着きました。

車から降りると、トレッキングに来ている方々が100%マスクを着用しています。予約してまで森に来るような方は意識が高いということでしょうか。f:id:tadykun:20200821154952j:plain

森に足を踏み入れると、ひんやりした空気と独特な湿度を感じます。そして、レッドウッドが真っ直ぐ空に向かって伸びています。レッドウッドは、柔らかい木で根も弱いため保護するために遊歩道が整備されています。歩きやすい反面、そこから外れることはできないので冒険感はありません。そういう意味で子供達には物足りなかったようです。

 大人としては、森の空気、100m近くあるレッドウッドの巨木、きれいな水、整備されたサイドウォークなど、普段家に閉じこもってる人がゆっくりトレッキングするのには最高だと思いました。ただし、途中にトイレがなかったため、後半は子供たちが我慢できないと言い始め、走って入り口付近にあるトイレまで戻る羽目に。もう少しゆっくりしたかったです。

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なお、ゴールデンゲートブリッジは南向きに通るときだけ有料です。シリコンバレーから行く場合、行きは無料で帰りは有料となります。通常料金は2020年7月現在$8.40で、事前登録をしておくと$7.70になるようです。もちろん、行きだけ通って帰りは別の道を通れば無料です。私は、行きだけゴールデンゲートブリッジを通り、帰りはリッチモンドブリッジを通って帰りました。違う道を通って気分が変わるし、グーグルナビによると時間も15分程度の違いでした。

 

Uvas Canion Country ParkとSunset State Beachについては次回書きます。